群馬大学大学院理工学府の海野雅史教授らは27日、「ヤヌスキューブ」と呼ばれる物質の新しい合成法を開発し、その構造を初めて解析したと発表した。
ヤヌスキューブはケイ素と酸素などからなる化合物で、熱に強い安定した物質。これまでは合成する際にさまざまな不純物も生成され、ヤヌスキューブだけを分離することができなかったが、海野教授らは合成プロセスを改善し、簡単な方法を開発。さらにヤヌスキューブだけを取り出すことに成功し、詳細な構造を明らかにした。
ヤヌスキューブはエコタイヤの性能向上などに応用できるといい、ドイツの学術誌にも今回の成果が掲載された。 5~6年後の商品化を目指し、特許も出願している。