安倍晋三首相は27日午後、広島市の平和記念公園で演説した。首相はオバマ米大統領の広島訪問について「核なき世界を信じてやまない世界中の人々に大きな希望を与えてくれた」と高く評価。核なき世界の実現に向け「日本と米国が力を合わせて世界の人々に希望を生み出すともしびとなる」との決意を表明した。演説の詳細は以下の通り。
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昨年、戦後70年の節目にあたり、私は米国を訪問し、米国の上下両院の合同会議において日本の内閣総理大臣としてスピーチを行いました。この戦争によって多くの米国の若者たちの夢が失われ、未来が失われました。その苛烈な歴史に改めて思いをいたし、先の戦争で倒れた米国の全ての人々の魂にとこしえの哀悼をささげました。
そして、この70年間、和解のために力を尽くしてくれた日米両国全ての人々に感謝と尊敬の念を表しました。熾烈に戦いあった敵は70年の時を経て心の紐帯を結ぶ友となり、深い信頼と友情によって結ばれる同盟国となりました。そうして生まれた日米同盟は世界に希望を生み出す同盟でなければならない。私はスピーチでそう訴えました。