アイドル女性刺傷

「世界的にSNS上のつきまといもストーカー」 だがストーカー規制法では「SNS」は対象外…

送検のため小金井署を出る岩埼友宏容疑者=23日午前、東京都小金井市(桐原正道撮影)
送検のため小金井署を出る岩埼友宏容疑者=23日午前、東京都小金井市(桐原正道撮影)

 東京都小金井市で、アイドル活動をしていた亜細亜大3年、冨田真由さん(20)が刺されて重体になっている事件で、殺人未遂容疑などで送検された京都市右京区の造園業、岩埼友宏容疑者のツイッターへの執拗(しつよう)な書き込みを受けて、冨田さんらは事前に警察に相談していたが、警視庁武蔵野署はストーカー被害の相談として認識していなかった。ストーカー規制法の「つきまとい」の定義にメール送信は含まれるが、ツイッターなど会員制交流サイト(SNS)への投稿は明記されていない。専門家は「サイバーストーキングと呼ばれるネット上のつきまとい行為の対応強化が求められる」としている。

 警視庁によると、冨田さんの母親は4日、京都府警右京署に「娘が嫌がらせを受けている」と電話。同署員は冨田さんが東京在住のため警視庁に説明するよう伝えた。

 その後、冨田さんが9日に警視庁武蔵野署を訪れ、岩埼容疑者の名前を挙げ、「しつこく書き込みをする。やめさせてほしい」と書き込みの印字を提出して相談。だが、同署は「直ちに危害を加えるような内容はない」としてストーカー被害として扱わず、警視庁の専門部署の人身安全関連事案総合対策本部に連絡しなかった。

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