【ワシントン=小雲規生】11月の大統領選に向け共和党の候補指名を確実にした不動産王、ドナルド・トランプ氏が、最新の世論調査の平均値で、民主党で候補者指名が有力視されるヒラリー・クリントン前国務長官を初めて上回った。
政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が23日までに発表された5つの調査結果をまとめた。トランプ氏とクリントン氏による大統領選となった場合の支持率の平均値はトランプ氏が43・4%となり、クリントン氏の43・2%をわずかに上回った。
両者の支持率は拮抗(きっこう)しており、結果にはばらつきもみられる。22日以降に発表された2つの世論調査のうち、米紙ワシントン・ポストとABCテレビによる共同世論調査では、トランプ氏の支持率が46%に対してクリントン氏は44%。一方、米紙ウォールストリート・ジャーナルとNBCテレビの調査では、43%のトランプ氏を46%クリントン氏がリードしている。
トランプ氏は政治経験のなさや放言が不安視される一方、クリントン氏は既存の政治体制の象徴と位置づけられる弱みがあり、両者とも今後の支持拡大に手間取る可能性もある。