話題の肝

「ロスジェネ世代」と「ゆとり世代」の間は…「名前のない世代」と呼ばれる彼らの葛藤を追った

 もちろん彼らの世代の大半は、犯罪とは無縁のごく普通の人々であり、前後の世代と比較して犯罪者が多いわけでは決してない。世間を震撼(しんかん)させたこの世代の犯罪者たちも他の人々と同様に、ゲームや漫画といった大衆文化に親しんで成長した。

上の世代が作った文化で育った少年

 彼らの親世代の多くは、団塊世代(47~49年生まれ)の下、学生運動が下火になった頃に成人になり、上の世代に比べて、世相全般に対して関心が薄いとされたことから「しらけ世代」(50~55年生まれ)と呼ばれた人たちだ。

 また、彼らの一つ上、主に70年代生まれは、バブル崩壊後の就職難の時代に社会に出たため「氷河期世代」「ロストジェネレーション(ロスジェネ)」と呼ばれる。第二次ベビーブーム世代(71~74年生まれ)を含み、人数も多い世代だ。また下は、2002年から10年に改訂されるまでの学習指導要領に基づく「ゆとり教育」を受けたことから「ゆとり世代」(1987~2004年生まれ)と呼ばれる。

 「名前のない世代」1982年生まれを中心とした世代の少年時代は、ゲームや漫画、アニメといった大衆文化が隆盛していた。

 任天堂のスーパーファミコン(90年発売)で遊び、少年漫画誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)を読んで過ごす。「ドラゴンボール」「スラムダンク」などの人気連載を抱える同誌は、彼らが小学校高学年~中学生だった95年には発行部数が650万部を超えていた。これらを話題にすれば、同世代の誰とでも話ができた。

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