高額な海外出張費に公用車での別荘通い、政治資金の「公私混同」疑惑-。次々と新たな問題が浮上し、火だるまとなった東京都の舛添要一知事。「他人に厳しく、自分に甘い」「セコい」「小さい」。ほかの知事や首長経験者だけでなく、都知事選で舛添氏を後押しした自民党の幹部からも批判、苦言が相次ぐ。そうした中、20日の会見では「私は都民の信頼を失っている。厳しい専門家の目で調べてもらう方がいい」と今後の調査を弁護士らに一任することを表明。説明責任を放棄し、だんまりを決め込んだ。どうなってしまうのか。
知事仲間からは集中砲火
「説明責任を全く果たしていない。政治資金を使ってせこくてずるいことを繰り返してきたのではないか」。神奈川県知事を務めた松沢成文参院議員は手厳しい。「多選の人が慢心して独善に陥ることはあるが、舛添氏はまだ1期目の途中なのに」とし「このまま説明できないなら潔く身を引くしかない」とした。
鳥取県知事のほか、政治資金を所管する総務相を務めた慶応大の片山善博教授も「舛添氏の説明で納得できる部分が全くない。知事を続けるのは、観客のいない劇場で踊るようなものだ」と厳しく批判する。
「自分に甘い」口火を切った下村元文科相
「舛添氏は他人に厳しく自分に甘いところがあるのではないか。自分を厳しく律することが必要だ」