経済インサイド

買収王・永守重信氏にルネサスは渡さない! 産業革新機構がCEOに選んだのは永守氏と敵対するある人物だった

 ルネサスの経営が迷走している背景には、自動運転向けの半導体を開発する同社を経産省や自動車メーカーが自らコントロールできるところに置きたいとの考えがあるようだ。さらに、金融機関の関係者は「昨年、志賀さんが革新機構のトップになってから、国内企業の技術を守りたい経産省や出身母体でもある自動車メーカー寄りの考えが強くなっている」と指摘する声もある。

 鴻海精密工業と競ったシャープへの出資では、革新機構は白物家電が東芝、液晶パネルがジャパンディスプレイとの統合する案など国内企業同士の再編シナリオを描いた。だが、シャープへの買収提案では、海外企業を排除し、国内中心の再編を考えている革新機構の姿勢は国内外で大きな批判を浴びた。

 自動車と異なり、電機は中国や韓国、台湾勢との競争で劣勢に立たされ、国内同士の再編は「時すでに遅し」という状況だ。特に家電など消費者向け商品は差別化が難しく、生産規模が大きい企業が勝者になる構図となっている。

 液晶パネルや半導体はまだ国内メーカーの技術が優位とされるが、その差は確実に狭まっている。「ルネサスも内向きな経営を続ければ、規模が縮小した家電やパソコン事業の二の舞になる」(前述の金融機関の関係者)との声もある。

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