経済インサイド

買収王・永守重信氏にルネサスは渡さない! 産業革新機構がCEOに選んだのは永守氏と敵対するある人物だった

 そんな中、志賀氏は日本電産の意中の相手だったルネサスのトップに永守氏が実力不足の烙印を押した呉氏を据えることに、さまざまな憶測が広がっている。自動車メーカーの関係者は、「呉氏のトップ就任で日本電産の買収を諦めさせようとしている」と話す。

 革新機構は日本電産の買収提案を断ったものの、自動車向け部品事業を拡大したい永守氏はいまだにあきらめていないという。4月25日の決算会見でもルネサスについて「買う可能性はある」とアピールした。ルネサスのトップが呉氏になっても、構わないという永守氏のしぶとさを示し、まだ、一波乱も二波乱も起きそうな気配が漂う。

 一方、昨年9月のロックアップの解除以降、業績が回復したルネサスの経営はまたも迷走している。昨年12月には日本オラクル出身の遠藤隆雄氏が革新機構と経営戦略で対立し、わずか半年で辞任した。遠藤氏は独半導体大手インフィニオンテクノロジーズと提携する成長戦略を描いたが、国内企業への売却を検討している革新機構との溝が深まり、突如トップを辞任する事態に陥った。

 さらに海外ではオランダのNXPセミコンダクターズが米フリースケールセミコンダクタを約2兆円で買収するなど車載向け半導体の再編が勃発。この再編でルネサスは車載向け半導体首位から陥落した。

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