経済インサイド

買収王・永守重信氏にルネサスは渡さない! 産業革新機構がCEOに選んだのは永守氏と敵対するある人物だった

 しかし、業界関係者によると、経産省やトヨタ自動車、日産など自動車メーカーが日本電産による買収にストップをかけた。「ワンマン経営者の永守さんがルネサスを買収すれば、自動車メーカーへの影響力を強め、安定供給されなくなるリスクが生じかねない」(自動車メーカーの関係者)からだ。

 そして、今年に入り、日産出身でもある志賀氏が日本電産に買収の打診を直接断ったとされる。さらに志賀氏は今回、追い打ちをかけるように、永守氏と対立して退任した呉氏をトップに就任させた。

 呉氏は日産系の部品メーカー、カルソニックカンセイの社長を経て、日本電産の副社長兼最高執行責任者(COO)を務めた人物だ。日本電産では永守氏の後継候補だったが、厳しい業績目標を達成できず、昨年9月末に辞任した。

 永守氏は昨年10月の決算会見で「けんか別れではない。新しい世界で成功してもらいたい」とエールを送ったものの、「実績がもっと上がっていたら、辞めていくことはなかった」と厳しい見方を示した。後継候補とされていた呉氏だが、昨年6月にはCOOも解かれるなど、プロ経営者の呼び声が高かった経歴が大きく傷ついた。

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