橿原高に期日前投票所 18歳選挙権の意識向上を期待

 橿原市選管は、選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられる今夏の参院選で、市内の橿原高校と県立医大に期日前投票所を設置することを決めた。若い世代の政治参加を促し、投票率をアップさせるのがねらい。いずれも設置は1日のみだが、高校への設置は全国でも珍しく、県内では初めて。

 市選管は高校生に選挙への意識を高めてもらおうと平成25年度に橿原高校で、「未来の有権者へ」をテーマに出前講座を開催。26年度からは生徒会の役員選挙に、実際の選挙で使う投票箱や投票用紙自動交付機などを貸与している。

 そうした経緯から、市選管は高校側と相談し、期日前投票所の設置を決定。投票所は校内の武道場に設置予定で、設置期間は1日、放課後の2時間程度を予定している。生徒にも受付と投票用紙交付の選挙事務の手伝いを担ってもらう計画だ。市内在住で選挙権を持つ同校生徒のほか、近隣住民らも投票できる。不在者投票所も同時に設置する。

 一方、県立医大に期日前投票所が設置されるのも初めてで、同様に1日だけの予定。市役所本庁舎以外では、市内のイオンモール橿原(設置期間は2日間)、かしはら安心パーク(同1日)、シルクの杜(もり)(同1日)にも設ける予定という。

 期日前投票所設置について、橿原高校は「これまでも出前授業や生徒会の役員選挙で、参政権行使について学んできた。期日前投票所の設置で生徒たちが『自発的に投票に行く』という意識を高めてくれることを期待している」、市選管は「生徒中心の投票所になる。本番の選挙を体験することで選挙を身近に感じ、政治への参画を促す効果が期待できる」としている。

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