国会議員に読ませたい敗戦秘話

石原慎太郎が忘れ得ぬ東京裁判で味わった屈辱とは… マッカーサーによる政治ショーの実態を暴く

国会議員に読ませたい敗戦秘話

〜敗戦から70年。なぜ我が国は繁栄しているのか?〜

雨が降っていた。正確な日時は覚えていない。旧制湘南中学校の学生だった石原慎太郎(元東京都知事)は、隣に住む大学生に連れられて東京裁判の傍聴に行った。父、潔がどこからか傍聴券を手に入れてくれたからだった。

法廷があったのは、大戦中は大本営陸軍部が置かれた東京都新宿区の陸軍士官学校(現市ケ谷記念館)。2階の傍聴席につながる大理石の階段を上がると踊り場で進駐軍の憲兵(MP)に肩をつかまれた。

「キッド(小僧)!」

大声で怒鳴られたが、何を言っているのか分からない。大学生が「『うるさいから下駄(げた)を脱げ』と言ってるぞ」と耳打ちした。仕方なしに下駄を脱ぐと、MPは下駄をけり払った。石原ははいつくばって下駄を拾い、胸に抱いてはだしでぬれた階段を上った。

傍聴席から下を見下ろすと、被告席にA級戦犯として起訴された被告がずらりと並んでいた。元首相の東條英機の顔も見えた。

英語なので何の審理をしているのか、さっぱり分からなかったが、戦勝国が「支配者」として一方的に敗戦国を裁こうとしていることだけは伝わった。

あの屈辱感は今も忘れない。

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