防衛最前線(70)

陸自99式自走155mmりゅう弾砲「ロングノーズ」 自動装填装置で射程40kmの砲弾を毎分6発も発射

【防衛最前線(70)】陸自99式自走155mmりゅう弾砲「ロングノーズ」 自動装填装置で射程40kmの砲弾を毎分6発も発射
【防衛最前線(70)】陸自99式自走155mmりゅう弾砲「ロングノーズ」 自動装填装置で射程40kmの砲弾を毎分6発も発射
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 陸上自衛隊の「99式自走155ミリりゅう弾砲」は、前線で戦う陸自の普通科隊員や戦車部隊を支援するため、はるか後方から強力な火力攻撃を敵に加える。その射程は通常弾で30キロ、長射程弾で40キロにおよぶ。射程約19キロだった旧型の「75式自走155mmりゅう弾砲」に比べ、1・5倍以上の射程距離を誇る。

 陸自幹部は「目に見えない場所からの火力攻撃は敵にとっては脅威、味方にとっては頼もしい支援となる」と指摘する。

 部隊では「15HSP」と呼ばれることが多く、長い砲塔を備える姿から「ロングノーズ」の愛称も持つ。北海道の第7師団や第2師団に100両以上が配備されている。

 長距離砲による火力支援は有効な一方、一度砲撃すれば敵に場所を特定され、反撃を許す危険もある。そのため「ライトタイガー」の愛称を持つ「89式装甲戦闘車」をベースとした車体に砲塔を搭載することで、自走による機動力を確保。砲撃と移動を絶え間なく繰り返すことで、敵に探知されることなく火力攻撃を加え続けることができる。その場で旋回することも可能で、移動後の車体の向きは選ばない。

 自動装填装置を採用し、毎分6発の砲撃ができるのも強み。他国軍も自走りゅう弾砲を導入しているが、いまだに手動式装填も多く、陸自の自動装填技術は注目を集めている。自走機能とあわせ、撃ちまくっては素早く移動する「ヒットアンドアウェー戦略」(陸自幹部)を支えている。

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