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ぶっとんでる詩人、草野心平が「最下層」のカエルを愛でるわけ

 以前に取材にうかがったとき、学芸員の長谷川由美さんからいろいろと教えてもらった。「カエルの詩人」と言われているが、1400ぐらいある詩編のうち約230編がカエルを主題としているという。草野は18歳で中国に渡って詩を書き始めた。そこで聞いたカエルの声がふるさとを思い起こさせた、という話がある。また、25歳で詩集『第百階級』を編んだ。カエルは最下層の階級かもしれないが、生きるエネルギーにあふれている。そんな思いがあったそうだ。

 作家の来歴を知り、制作の背景を知ると、作品から感じ取れることが増えていく。帰途、田植えを終えたばかりの田んぼからカエルの声が聞こえてきた。グゲゲ。なにやら詩的に聞こえたのは…たぶん気のせいだろう。(篠原知存)

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