【産経抄】東京五輪の招致疑惑 潔白の指南を「コンサル会社」に仰いでみては 5月15日(1/2ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

産経抄

東京五輪の招致疑惑 潔白の指南を「コンサル会社」に仰いでみては 5月15日

 家を新築したおじに、おいの与太郎が祝いに来た。「家は総体檜(ひのき)造り」に始まり天井は薩摩の鶉木(うずらもく)、お庭は御影造り-と祝いの口上を父から教わっている。与太郎はしかし、要領を得ない。「天井はサツマイモにウズラ豆、お庭は見かけ倒し…」。

 ▼落語『牛ほめ』である。作中の父は世故にたけ、ご近所の飼い牛のほめ口上も息子に授けている。世が世なら、コンサルタントとしてそれなりの商売にはなったろう。現代には経営、建築、美容、果ては選挙に至るまで「コンサル」と名の付く肩書はごまんとある。

 ▼詐欺の片棒を担ぐ徒輩もおり、玉石の値踏みは欠かせない。2020年東京五輪招致委員会は3年前、海外の代理店に2億円余りの「コンサル料」を払った。素性をたどると、汚職疑惑でフランス当局の追及を受けている国際陸連前会長の息が掛かった会社らしい。

 ▼コンサル料が送金された口座は、ロシア陸上界のドーピング隠蔽(いんぺい)をめぐる資金のやりとりにも使われていた。「実績のある代理店」は招致にかかわった竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長の言葉だが、「正当な対価」との釈明には誰もうなずくまい。