21年ごろ、この土地をめぐってある計画が進められていた。土地の売却を考えた所有者が設計会社やデベロッパーとともに、中国の要人が来訪した際の航空機を収納する格納庫を建設しようとしたのだ。
前道議の小野寺秀氏は振り返る。「航空自衛隊の基地がある滑走路と、中国の飛行機を収納する格納庫への滑走路がつながるというのは普通ありえない。設計図を見て驚いた。中国の要望を聞きながら話を進めたようで、中国も乗り気だったと聞いている。途中で頓挫したから大事には至らなかった」
道庁側は安全保障上の問題を理由に、所有者に売却しないよう要望すると同時に、22年から23年にかけて国に買収するよう働きかけたが実現しなかったという。
この土地の管理会社はこう話す。「昔は確かに中国から購入の話はあった。怪しい客には売らないが、しっかりしたビジョンがあれば、国を問わずに売る。最近では日本の法人だが、背後に中国の影が見えるケースもある。いろいろな話があり、交渉中だ」