経済インサイド

シャープ、東芝、三洋電機… リストラや身売りで中国などへの技術流出が止まらない!

 ただ、同社のホームページによると、開発責任者は日本人だ。三洋電機で開発部長だったという内藤毅氏で、「より良い炊飯器を作って日本にも売りたい」と強調。中国国内のみならず、日本市場への上陸まで宣言している。

 太平洋、大西洋、インド洋という3つの大海をまたにかけて事業を拡大するという大望を抱いた三洋だが、半導体や液晶への巨額投資が重荷となり経営は悪化し、2010年にパナソニックに買収された。こうした中で、内藤氏は中国に渡ったとみられる。

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 優秀な技術者が海外企業に転職すれば、日本企業のノウハウの一部がその企業に移転する。そのきっかけとなり得るのが、大規模なリストラだ。割り増し退職金を得られるだけでなく、日本で不採算事業としてお荷物のように扱われれば、まだ家電に関する技術をありがたがってくれる海外の企業に行こうと考えるのは当然の成り行きだ。

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