不可解・長野事情

なぜ信濃毎日新聞は青少年健全育成条例をかくも頑なに阻むのか? 性被害の実態さえ報じず 知事との激しい応酬も

 長野県民の気質は、「きまじめで教育熱心」だといわれる。江戸時代の寺子屋の数や、明治時代の小学校就学率が全国トップだった実績から、「教育先進県」を自負する。一方で、戦後まもなくから続く「県民運動」の存在も大きかった。性犯罪の取り締まりを条例に頼らず、学校や地域、家庭の大人たちが担ってきた伝統へのこだわりだった。

 ゆえに、道のりは遠かった。県内の市町村では、東御(とうみ)市が平成19年に、淫行の処罰規定を盛り込んだ青少年健全育成条例を独自に制定した。24年に、同市内で中学と高校の教師が女子高生に「みだらな行為をした」として、同条例違反の疑いで相次いで逮捕された。この事件が多くの県民に衝撃を与え、県もようやく目を覚した。

 議論に着手した県は、外部識者でつくる専門委員会を設置し、26年3月に、判断能力が成熟していない子供への真摯(しんし)な恋愛ではない大人の性行為は、「許されざる行為」と断じた報告を受けた。

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