杉田水脈のなでしこリポート(3)

慰安婦問題に関する岸田外相の不可解な説明には首を傾げざるを得ません

 我々は「やっと日本が反論した」と感じているのに、岸田外相は「質問を受けたから答えただけ」で「以前から何も変わっていない」と。この発言通り、外務省のホームページでの慰安婦問題の記述もQ&Aも何も変わっていません。

 ちなみに外務省ホームページのこの部分は、平成26年2月の衆議院予算委員会で、日本維新の会の山田宏衆院議員(当時)の質問に対して、石原信雄元副官房長官が河野談話の欺瞞性について証言をした後も、同年5月に政府が河野談話の検証を行った後も、また、朝日新聞が誤報を認めた後も全く変わっていません。つまり、それ以前の状態のまま放置されているのです。

 「以前から何も変わっていない」というのは「河野談話」「村山談話」を継承するという外務省の姿勢を指すのだと思います。残念ながら、これは現政権の姿勢でもあり、その上に昨年夏に発表された「安倍談話」や年末に駆け込みで行われた「日韓合意」があるわけですが…。

 そうだとしても、今回の国連委員会という公式な場での杉山審議官の発言や今年1月の参議院予算委員会での「(当時の)軍の関与」に対する安倍総理の見解との矛盾点を整理していく必要がありますし、どうもその作業から外務省は逃げているように思います。

会員限定記事会員サービス詳細