杉田水脈のなでしこリポート(3)

慰安婦問題に関する岸田外相の不可解な説明には首を傾げざるを得ません

 2月に国連欧州本部で開かれた女子差別撤廃委員会対日審査で、外務省の杉山晋輔外務審議官は、慰安婦の強制連行説は故吉田清治氏による「捏造」であり、「朝日新聞により事実であるかのように大きく報道され、日韓の世論のみならず国際社会にも大きな影響を与えた」「複数の研究者により完全な想像の産物であったことがすでに証明されている」と明言しました。

 私もジュネーブから帰国してしばらくそれに関連する報道を注視していました。と同時に、外務省の動きもチェックしていたのですが、その中で、どうしても不可解なことがありました。

 それが、岸田外相の記者会見です。岸田外相は毎週火曜日に定例記者会見を開いており、その内容は外務省のホームページで見ることができます。

 まず、女子差別撤廃委員会直後の2月23日の記者会見をみましょう。

 産経新聞の田北真樹子記者の「(杉山外務審議官が発言した)この内容を今後政府としていろいろな国際会議とか、そういう場で説明していくのか? また、外務省のホームページの歴史問題Q&Aというものがありますけれども、そういうところにでも掲載して周知していく考えはあるのでしょうか」という質問に対し、岸田外相は「従来から申し上げてきたことを改めて質問を受けたので発言したということでありますので、こうした立場、中身については全く変化はありませんので、今後ともそういった内容については変わりはないと考えております」とお答えになっています。

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