原発最新事情

その日、世界が福島を知りたがる-廃炉国際フォーラムで熱い視線を集めたのは廃炉作業用ロボットたちだった

 壇上では、2人の話を聴きながら、増田氏が発表者の方を向いて何度も深くうなずき、熱心にメモを取っている様子が印象的だった。

 観客を交えての質疑応答では、こちらがドキッとするような直球も飛び出した。「なぜこの会場には、福島の人が少ないのですか?」。初日のこの日、福島県内からの参加者は、全体のおよそ2割。初回とはいえ、テーマになっている地域社会との「コミュニケーション」の課題が露呈した格好となった。

 増田氏は「私は、地域と発電所の『通訳』になりたいと思っています。今日もそうだが、通訳がいいと、会話ははずむ。私が間に立って、積極的にコミュニケーションをとっていきたい」と述べ、情報公開と対話を重視する東電の姿勢を改めて強調した。

 さまざまな意見が飛び交ったこのセッションをしめくくったのは、コメンテーターとして同席していたOECD/NEAのウィリアム・マグウッド事務局長の言葉だった。

 「人は組織ではなく、人を信用する。増田さんのようにその人の目の前に立って、説明をすることは、自信を持ってなければできない。正しい情報を伝え続けていくということ。それを繰り返していくことが、信頼につながる」

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