判定に関わるのが審判。下される結果に瑕疵(かし)があれば上訴できても、原則従うことが決まりだ。
競技には負けもある。いや1位や優勝は、ひとりの選手、ひとつのチームにのみ与えられる称賛だ。圧倒的に敗れる方が多い。敗者は負けを素直に受け止め、勝者をたたえ、技量に磨きをかけ直し雪辱を期すことが求められる。「good loser」と呼ぶ。
だから、運動会で勝敗を決めないよう、手をつないでゴールする風潮などスポーツ以前の話である。
スポーツマンシップを若いうちから学ぶ必要を強く思う。ただ、何とも理念優先ではある。現実のスポーツ社会はもう、それだけで済まなくなっている。(特別記者 佐野慎輔)