オリンピズム

スポーツに高潔を求めて(2)スポーツマンシップを学べ

1964年東京五輪開会式で選手宣誓する日本選手団の小野喬主将。2020年は誰が、どんな選手宣誓をするだろうか
1964年東京五輪開会式で選手宣誓する日本選手団の小野喬主将。2020年は誰が、どんな選手宣誓をするだろうか

 いまでこそ、文言は宣誓する選手それぞれが工夫を凝らしている。しかし、ちょっと前までは、皆が声を張り上げていた。

 「われわれ選手一同はスポーツマンシップにのっとり、正々堂々と闘うことを誓います」

 高校野球に限らない。あらゆる競技大会、もちろんオリンピックの舞台でも、「スポーツマンシップ」が叫ばれていた。しかし、真っ向から意味を聞かれても上手に答えられない。

 手元の辞書には「スポーツマンの備えているべき精神」、あるいは「正々堂々と全力を尽くして競技するスポーツマンとしての態度・精神」とある。つまり、「気構え」や「理念」ということか。先週、小欄で紹介したストレンジやクーベルタン風に言えば、「全力を尽くして闘い、勝ち負けの結果についてはこだわらない心」となる。

会員限定記事会員サービス詳細