海底資源「夢の泥」はいま(1)

脱・資源貧国、日本の切り札「レアアース泥」に中国の触手 南鳥島南方で探査契約

 中国主導のアジアインフラ投資銀行に仏が参加するなど、中仏は経済的に良好な間柄。レアアース泥が見つかったタヒチ沖の一部は仏の排他的経済水域(EEZ)で、自国の資源に関心がない国はない。

 加藤は2月、仏大使公邸に招かれ、来日中の国会議員らとレアアースについて意見交換した。加藤は中仏の協力は十分にありうる、との見方を深めた。

 「仏と中国の企業は一緒に海底資源開発に乗り出そうとしている」。国際的な海洋動向に詳しいある研究者もこう指摘する。

 この研究者によれば、パプアニューギニアで計画されている海底熱水鉱床の揚鉱(ようこう)などに使われる船は中国が、機械は仏企業が造り、鉱石も中国企業が買い取る予定という。 海底熱水鉱床は、海底の地中から熱水とともに噴出した鉱物が堆積してできた金や銀などを含む海底資源。日本では沖縄海域と伊豆・小笠原海域で発見されているが、沖縄海域では中国の海洋調査船が頻繁に出没しているという。しかし、経済産業省は隣国を刺激しないように公表に慎重だという。

 そしてこの研究者は中国の資源獲得に対する貪欲さを象徴するエピソードを明かす。「中国は私たちがすでに発見したところを、『わが国の調査船が沖縄トラフで発見した』とニュースで流した。学術論文として発表し、既成事実化するのは阻止できたが…」

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