海底資源「夢の泥」はいま(1)

脱・資源貧国、日本の切り札「レアアース泥」に中国の触手 南鳥島南方で探査契約

 中国は約2年前、南鳥島から南側延長線上にある550キロ四方の公海で、コバルトやプラチナを含む海底鉱物資源「コバルトリッチクラスト」を探査する契約を国際海底機構と締結した。これにより15年間の排他的権利を確保し、開発に向けた探査が可能になった。

 中国に定められた鉱区探査範囲最北の海山と南鳥島との距離は約820キロ。加藤は中国の思惑をこう推測する。「中国が獲得したコバルトリッチクラスト鉱区は、日本が獲得したクラスト鉱区よりクラストが分布する海山がはるかに少ない。中国の狙いはずばり、南鳥島南方の公海に分布するレアアース泥の探査だろう」

中仏連携 不穏なシナリオ

 東大教授の加藤泰浩はさいたま市の講演会でもう一つ懸念を口にした。

 「中国はフランスの企業と組んで資源開発しようとしている。先にわれわれが開発したいと思ってます」

 加藤は平成26年11月から石油・天然ガス開発会社などが参加する「東大コンソーシアム」というチームを組んでレアアース泥の開発を目指している。

 中国にレアアース泥を揚げる技術はないが、世界でトップクラスといわれる仏の海洋開発会社と組むことはないか-。加藤の懸念は中仏連携のシナリオだ。