薬価危機-迫られる選択(1)

「1剤が国を滅ぼす」高額がん治療薬の衝撃 年齢制限求む医師に「政権がもたない」

 京都大の本庶佑(ほんじょ・たすく)客員教授のチームが発見したメカニズムが元になり、日本発の画期的な免疫療法薬として他のがんへの適応拡大も期待されている。

 問題は価格だ。体重60キロの患者が1年間(26回)、オプジーボを使うと、年3500万円かかる。患者の平均的な負担は、医療費の自己負担分が一定額を超えると軽減される「高額療養費制度」があるため、月8万円程度で済む。残る金額は患者が加入する医療保険と国や自治体の公費でまかなわれる。

 オプジーボが適用される非小細胞肺がん患者は年10万人強。このうち、仮に5万人がオプジーボを1年使うとすると、薬代だけで年1兆7500億円。日本の年間医療費約40兆円のうち約10兆円とされる薬剤費が、2割近く跳ね上がる計算だ。医療費や薬剤費は約4分の1が国費でまかなわれている。国の予算に占める社会保障費への影響も数千億円規模になることが予想される-。

 最悪の未来予想図を示した国頭氏は続けて、委員に「破滅回避への処方箋」を示した。

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