熊本地震

「行きたいのに」「手伝ってほしいけど…」 ボランティアと被災者、需給にずれ

 東京都世田谷区のフォトグラファー、兼下昌典さん(28)も当初、益城町での活動を希望していたが熊本市に変更した。「無理に押しかけて迷惑をかけるようなことはしたくない」といいながらも、「人手がいらないということはないだろうから」と益城町での活動を模索するという。

 宮城県気仙沼市でボランティアが滞在するゲストハウス「架け橋」を運営する田中惇敏(あつとし)さん(23)は29日、現地の大学生と協力し、御船町にボランティアの活動拠点を設立した。

 「滞在拠点があれば、現地の宿を埋めてしまうこともない。長期滞在することで住民とつながりもできて効果的に活動できる」と田中さん。大型連休中には、活動拠点をボランティアに利用してもらい、益城町の支援に出かけてもらいたいと考えている。

 益城町も、支援を必要としていないわけではない。自宅が全壊した男性(75)は「避難所から日中に戻って片付けているが、高齢だから思うようにはいかない。ボランティアの申し込みもしたいけれど、町は壊滅状態だし、もっと大変な人がいるかと思うと我慢している」と話す。

 益城町の担当者も「余震が続く現時点では、がれき撤去などの作業は安全性の面からボランティア以外で行うことにした。余震がおさまり、安全を確保できる環境が整い、復旧に向けた仕事が増えてくるときに、ボランティアの力を借りたい」と説明している。

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