日本「新幹線」の雪辱なるか マレーシア-シンガポール高速鉄道でも中国が資金力で攻勢

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 【クアラルンプール=吉村英輝】マレーシアの首都クアラルンプールと隣国シンガポールを結ぶ高速鉄道計画の受注に日本が全力を挙げている。インドネシアの高速鉄道の受注争いではライバルの中国に競り負けた日本。東南アジアでの連敗回避に向け、官民一体の総力戦が求められるが、中国は現代版シルクロード構想「一帯一路」の一環として攻勢を強め、資金力を武器に受注争いを有利に進めている。

 クアラルンプールで29日、日本政府などの主催で「新幹線シンポジウム」が開かれた。マレーシア政府の担当大臣など約600人を前に、国土交通省の山本順三副大臣は「開業以来、乗客の死亡事故はゼロだ」と安全性を強調。JR東日本幹部も好調な「駅ナカ」事業など、日本のノウハウをアピールした。

 日本側がこのタイミングで売り込み攻勢をかけたのは、マレーシアとシンガポール両国が今年半ばにも高速鉄道計画に関する覚書を交わすとみられるからだ。その際、来年前半にも実施が見込まれる国際競争入札の条件などが示される。

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