チェルノブイリ原発事故30年

隠蔽され、いまも続く兵士ら80万人の「地獄」…線量計なく手で除去

 同氏はリクビダートルらの支援組織「チェルノブイリ同盟」のモスクワ支部で幹部を務める。

 「彼らは線量計をつけていなかった。15を数えて、現場から離れるということを繰り返していた」と、ずさんな作業の実態を証言した。

 シネルニコフ氏は、原発の屋根の上にあった原子炉内から飛び散った黒鉛を、消防士が手で除去する作業も目撃したという。

 シネルニコフ氏は当初、取材のために事故現場に入ることは許されなかった。そこで同氏は「プラウダ」紙上に記事を書き、当局に現地に入らせるよう要請した。

 その記事を、後に「グラスノスチ(情報公開)の父」と呼ばれたソ連共産党の重鎮、ヤコブレフ氏が注目し、事故現場に入ることが実現したという。

公開を禁じられた映像

 ただ、撮影された映像は、ソ連国内では翌87年までは公開が禁じられた。

会員限定記事会員サービス詳細