チェルノブイリ原発事故30年

隠蔽され、いまも続く兵士ら80万人の「地獄」…線量計なく手で除去

 消防隊員は最初の事故で6人が死亡。「鎮火まで現場を離れてはならない」との規則を守ったからだという。

 グトコフ氏は放射線から部下を守るため、規則を破り、交代で消火を行った。その結果、部下らは「被曝で後に発病したが、すぐに死ぬことはなかった」という。グトコフ氏自身も心臓の病を抱える。

 講演後、グトコフ氏に「自身の体を守るような装備などはあったのですか」と聞くと、「何にもなかったよ」と答え、首を振った。

15数えて現場から離脱

 「まさに地獄だった」。収束作業を撮影するため、事故1週間後にチェルノブイリに入った映像プロデューサーのシネルニコフ氏(78)は、高線量の原発の屋根の上にいた作業員の姿を思い出し、そうつぶやいた。

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