【産経抄】五輪エンブレムの評価が決まるのは… 4月26日(1/2ページ) - 産経ニュース

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五輪エンブレムの評価が決まるのは… 4月26日

 19世紀のフランスの画家にとって、サロンと呼ばれる官展に入選するか落選するかは、死活問題だった。1863年に大量の落選者が出ると、当然不満の声が大きくなる。そこで時の皇帝、ナポレオン3世は、「落選者展」の開催を命じた。出品作の一つが、エドアール・マネの「草上の昼食」である。

 ▼セーヌ川の河畔でくつろぐ、着衣の男性と一糸まとわぬ姿の女性を描いたものだ。日本の美術の教科書にも載っている名画は当時、大変なスキャンダルを巻き起こした。「不道徳な作品」として、会場を訪れたナポレオン3世をはじめ、多くの人たちの怒りを買うことになる。

 ▼2020年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムが昨日、決まった。公募で集まった1万4599点のなかから選ばれたのは、藍色の市松模様のデザインだった。前回の選定をめぐるトラブルの反省から、最終候補となる4作品は公表され、インターネットやはがきを通じて多くの意見が寄せられていた。

 ▼小欄は、ナポレオン3世の審美眼を笑えない。4作品のなかで、どれが最もふさわしいのか、最後まで決められなかった。それどころか、「落選者」がネット上で公開している、他の作品の数々にも目移りしてしまう。