チェルノブイリ原発事故30年

原発産業強化に動くプーチン政権 エジプト、ベトナムに輸出、イランと増設で合意

 【キエフ=黒川信雄】チェルノブイリ原発事故で多大な被害を受けたロシアだが、プーチン政権は現在、原子力産業と原発の大幅な強化を推し進めている。

 国際原子力機関(IAEA)によると、現在ロシア国内で運転可能な原発は35基で、新たに8基を建設中。国内の電力供給に占める原子力の割合は現在、約18・6%だが、2030年には25%程度にまで引き上げる計画とされる。原発による国内での電力供給を増やし、より多くの石油、天然ガスを輸出に回す戦略だと指摘されている。

 また原発そのものの輸出も活発だ。ロイター通信によると、ロシアは昨年11月、エジプトとの間で22年までに同国初の原発を建設する計画で合意。ロシアはほかにもベトナムなど原発の新規導入国で相次ぎ建設を受注している。ロシアは建設、融資、運営を一括して提供するビジネスモデルで、新興国からの契約を拡大しているとされる。

 またロシアは14年、核開発問題で欧米の制裁下にあったイランと原子炉増設で合意した。欧米に先駆け同国との関係強化を図る狙いがあったとみられ、原発輸出を外交にも活用する姿勢を鮮明にしている。

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