iRONNA発

熊本地震 阿蘇山「破局噴火」はいつ起こるか? 神戸大海洋底探査センター長・巽好幸

今後100年に1%

 政府の地震調査委員会は平成25年2月、この断層帯を含む周辺域でM6・8以上の地震が30年以内に発生する確率を7~18%と予測。この確率は一見、首都直下地震や南海トラフ地震(ともに70%超)に比べると低いが、21年前の阪神大震災前日の30年発生確率が0・02~8%であったという事実を忘れてはならない。つまり、この九州中部域、さらに言えば、日本列島全域ではいつ地震が起きてもおかしくないと認識すべきである。

 阿蘇山のような活火山の直下、数キロには「マグマ溜(だ)まり」が存在する。その大きさは恐らく直径2~3キロ程度であろうが、地震の揺れがこのマグマ溜まりを刺激すると噴火に至る場合がある。サイダーやビールの瓶を勢いよく振ると、炭酸ガスが発生して中身があふれ出すのと同じ原理だ。これまでにも地震直後数日以内に火山噴火が起きた例は多い。

 さらに、阿蘇山は約9万年前に列島最大規模の噴火を起こした「実績」がある。巨大噴火の跡には東西18キロ、南北25キロもの巨大な「カルデラ」が残っている。

 私たちは一昨年、このような巨大カルデラ噴火が九州中部で発生した場合、1億人以上の日常生活が奪われると発表した。また、日本列島で巨大カルデラ噴火が今後100年に起きる確率は約1%とも予測している。

会員限定記事会員サービス詳細