経済インサイド

担当記者さえ解釈に迷う「日銀文学」を読み解く 「基調としては」「弱含んでいる」が意味するものは?

 日銀の金融政策決定会合の声明文に世界の金融市場は一喜一憂する。追加の金融緩和など政策変更がなかった場合、重要なのは「景気判断」だ。日本経済の現状をスパッと一文で表現し、金融政策の行く末を見極めるツールとしても注目度が高い。だが、日銀を担当する記者やエコノミストですら解釈に戸惑う言い回しもみられ、日銀文学と揶揄(やゆ)されることも。声明文の難解な文脈をどう読み解くべきなのか…。

「基調としては」

 平成28年に入って日銀は1月と3月の2回、決定会合を開いて景気判断を示した。「マイナス金利政策」の導入を決めた1月は「輸出・生産面に新興国経済の減速の影響がみられるものの、緩やかな回復を続けている」、3月は「輸出・生産面に鈍さがみられるものの、基調としては緩やかな回復を続けている」。

 はっきりいって大意は同じ。普通の人は、1、3月の文言にそれほど差異を感じないだろう。ところが、記者やエコノミストは、微妙な言い回しの変化を血眼になって見つけ、景気は上向きか、下向きか、横ばいかを必死で探る作業を繰り返している。

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