経済インサイド

担当記者さえ解釈に迷う「日銀文学」を読み解く 「基調としては」「弱含んでいる」が意味するものは?

 7日公表の4月のさくらリポートでは、東北の景気判断を1月の「生産面に新興国経済の減速に伴う影響などがみられるものの、緩やかな回復を続けている」から「新興国経済の減速に伴う影響などから生産面で弱含んだ状態が続いている中、基調としては緩やかな回復を続けている」に変更した。

 大意は同じだが、生産面について「新興国経済の減速に伴う影響」から「弱含んだ状態」と下方修正し、「緩やかな回復」の前に「基調としては」という言葉を付け加えた。

 これだけだと一般の人には違いが分かりにくいが、東北の景気判断の欄に「↓」を付け加えたことで、悪化したことが一目瞭然に分かる。しかも、他の8地域はすべて「→」のため、東北のみ景気判断が下方修正されたことも分かる仕組みだ。

 日銀関係者は「全国9地域の判断の文言を細かく読んでもらうのは大変なので、一目で分かってもらうよう工夫した」と説明する。

 導入から約2カ月たったマイナス金利政策は、金融機関への悪影響から評判が芳しくない。今後、実体経済への波及効果が本当にあるのか問われるのは間違いなく、日銀には、より分かりやすい景気判断の説明が求められそうだ。(藤原章裕)

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