政治デスクノート

震災を政治利用しようとする政治家に「満身の怒りを持って抗議する」

熊本地震を受け、輸送支援を行う米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイ=4月18日、熊本県南阿蘇村(福島範和撮影)
熊本地震を受け、輸送支援を行う米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイ=4月18日、熊本県南阿蘇村(福島範和撮影)

 今回の地震で実家が被災した。実家といっても、老親が週末などを過ごす山小屋のことで、地震発生時はたまたま、そこにいなかったので、命を落とすこともなく、怪我をすることもなく済んだ。

 ただ、裏の斜面が崩壊するなどして、「もう住めない」らしい。「らしい」というのは、まだ現場を確認できていないからだ。知り合いに様子を見てきてもらっただけで、年寄りが近づくのは危険だから、「絶対に見に行くな」と厳命している。

 多くの人が家屋の下敷きになったり、土砂に巻き込まれたりして犠牲になったことを思えば、命があっただけでもありがたいと思わなければならない。しかし、中学卒業後、50年も働いてようやく手に入れた「家」を、一瞬で失った父の落胆を思うと、肉親としては忍びない。

 つい、私事をつらつらと書き連ねてしまったが、今回の地震でも、改めて日本人の美徳を思い知らされた。災害現場で必死の救助活動にあたる自衛隊員や警察官、消防隊員。全国から駆け付けた医療関係者。少しでも被災者を助けようと救援物資を送る全国の人々。そしてネット上には、無数の励ましや祈りの言葉があふれている。個人的にもひとごとでなくなった今回の大災害はいまだ先が見えないが、「ああ日本人でよかった」という実感だけは確かにある。

 私的なことはいい加減、ここまでにして、本来の仕事の話を書く。震災後の永田町の風景は、「日本人でよかった」という私のささやかな思いを、きれいに打ち消してくれた。

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