関西の議論

たった29人の訴えだけで…原発止めた司法に激怒、「立地県がもてあそばれている」と地元住民

 一度再稼働した2基は、地元の業者も多く携わった安全対策工事も終了しており、田中会長は「町の経済への影響はこれまで以上に深刻な状況になる」と不安を明かした。

矛先は規制委へも

 2基は規制委が「世界一厳しい」と自信を持つ新規制基準に合格した。しかし大津地裁は信頼性に欠けるとした。

 地元は早期の再稼働を求める一方、原発の安全性には厳しい目を向けてきた。規制委と司法で判断が異なるダブルスタンダードに、疑念の矛先は規制委にも向けられている。

 「原子力規制委員会の認可を受けた上での再稼働だったのではないか」

 3月28日に開かれた福井県原子力環境安全管理協議会。県、原発立地市町の首長や議長、原子力規制庁、電力事業者の担当者が出席し、県内の原発の状況について定期的に議論を交わす場で、規制委に疑問を投げかける声が相次いだ。

 「裁判は事業者が責任を持って対応することだ」と繰り返す規制庁の担当者に、議長役の杉本達治副知事も「原発の安全を確保するのが規制委の責務だ。説明責任はある」と指摘。仲倉典克県議会議長は「新規制基準を否定したということは、規制委の存在そのものが否定されたということだ。人ごとではなく、重く受け止めるべきではないか」と強い口調で迫った。

相次ぐ司法への申し立て

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