浪速風

「AI棋士」破ってもう1冠を

偉業達成から一夜明け、笑顔を見せる井山裕太七冠=21日午前、東京都千代田区の日本棋院東京本院(寺河内美奈撮影)
偉業達成から一夜明け、笑顔を見せる井山裕太七冠=21日午前、東京都千代田区の日本棋院東京本院(寺河内美奈撮影)

囲碁はさっぱりわからない。駆け出しの頃、記者クラブに碁盤と石があって、先輩記者に誘われたが、「五目並べなら」と言ってあきれられた。それでも「一目置く」「布石を打つ」「捨て石」などの言葉が囲碁に由来するのは知っている。「源氏物語」に登場するほど古くから親しまれてきた。

▶地下鉄で横の女性がスマホのゲームに夢中なのでのぞき見ると、囲碁だった。「囲碁ガール」が急増しているそうだ。漫画「ヒカルの碁」が火をつけて、若者や子供たちにも人気である。論理的な思考力を鍛えるため、カリキュラムに取り入れる大学が増えている。社会現象と言っていい。

▶ブームがスターを生むのか、スターがブームを加速させるのか…。この人が牽引(けんいん)しているのは間違いない。史上初めてタイトルを独占した井山裕太七冠(26)である。その強さで期待したいことがある。人間に勝ったと得意顔のAI(人工知能)棋士「アルファ碁」の鼻を明かしてほしい。