『Royal Society Interface』誌に発表された論文によると、研究チームは、クビワオオツノハナムグリ(学名:Mecynorrhina torquata)のいちばん前の脚の筋肉に電極を付け、各脚に特定のシーケンスで電流を流すことによって特定の運動を促すようにした。その後、甲虫の上に搭載された無線装置を用いて制御した。
研究チームは、甲虫の通常の動きを3Dモーションキャプチャーシステムで追跡し、シーケンスをプログラミングして、さまざまな歩き方をさせた。甲虫に「ギャロップ」で走らせてから、「3脚」で歩かせることにも成功した。
このハイブリッド昆虫は、被災地で役立つロボットの開発に向けた有益な一歩になるかもしれない。例えば、カメラやマイクを装着して小さな隙間を通り抜けさせ、瓦礫に埋もれた被災者を捜索させることが考えられる。
研究チームはこのハイブリッド昆虫について、人造ロボットと比較してさまざまな利点があると述べている。例えば、甲虫は生きているので、人が制御するのをやめて、自由に移動させることもできる。