主張

G20共同声明 税逃れ防ぐ枠組み広げよ

 米ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が、タックスヘイブン(租税回避地)などを使った課税逃れ対策の強化で合意した。

 各国首脳らとタックスヘイブンの関係を暴露した「パナマ文書」が流出し、税の透明性や公平性が大きく揺らいでいる。こうした事態を踏まえ、租税回避を封じる国際的な枠組みの整備を確認したのは当然である。

 問題はその実効性だ。共同声明は、G20だけでなく、あらゆる関係国が銀行口座などの情報を交換し合う仕組みに参加するよう求めた。非協力的な国には制裁も検討する。国際的な監視網からの抜け道を作ってはならない。

 G20には、首脳の親族らの関与が指摘された英国や中国、ロシアも含まれる。不正を許さぬ強い意志で各国が連携することが課税逃れを防ぐ大前提である。

 すでにG20は、各国間で銀行口座の情報を交換したり、大企業による過度の節税を抑止したりする枠組みでの協力を決めている。

 ここには約100カ国・地域が参加を表明しているが、タックスヘイブンとされる国・地域には不参加のところもある。この状況が改善されないかぎり、国際包囲網の実もあがらないだろう。

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