【熊本地震】西日本への拡大はあるのか 震源、熊本から大分へ - 産経ニュース

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熊本地震

西日本への拡大はあるのか 震源、熊本から大分へ

 熊本県で相次ぐ地震は、16日未明にマグニチュード(M)7・3の地震が起きて以降、阿蘇地方や大分県などの北東側へ活動域を延ばして活発化している。これほど広域に及ぶ「地震の連鎖」は異例のケース。四国や紀伊半島には大規模な断層帯が横断しているが、さらに拡大する可能性はあるのだろうか。

 熊本県中部には、14日にM6・5の熊本地震が起きた日奈久(ひなぐ)断層帯と、その北にある布田川(ふたがわ)断層帯が走っている。一連の地震は当初、この2つの断層帯付近で発生したが、16日未明になって飛び火するように北東側の阿蘇地方で地震が相次いだ。

 さらに大分県の別府-万年山(はねやま)断層帯付近でも地震活動が活発化。震源は布田川断層帯の北東の延長線上に帯状に連なる。これらの断層帯は合わせて別府-島原地溝帯と呼ばれるが、気象庁の青木元・地震津波監視課長は「ここまで広範囲に及ぶ地震は近代観測史上、聞いたことがない」と驚きを隠さない。

 九州の東側にある四国や紀伊半島には、東西に連なる中央構造線断層帯があり、数多くの活断層が分布している。

 かつて、この地域では1596年9月に慶長豊後、慶長伊予、慶長伏見の3つの地震が相次ぎ発生したとされる。地震考古学者の寒川(さんがわ)旭氏は「これらの地震では、大分から四国を経て、豊臣秀吉がいた伏見まで地震が同じ時期に起きていた。中央構造線断層帯が影響したと考えられる」との見方を示す。

 「中央構造線断層帯が一度に動くのは2千年間隔とされ、今は連鎖するとは思えないが、大きな断層帯には無数のもろい活断層があるので、連動して動くこともあり得る」と指摘する。

 近畿地方には、中央構造線断層帯の近くに上町断層帯(大阪府)や阪神大震災を起こした六甲・淡路島断層帯(兵庫県)など多くの断層が密集している。「住まいと耐震工法研究会」(大阪市)代表の樫原健一氏は「断層地震はいつ起こるか分からない。住宅の耐震など日頃の対策が必要だ」と呼びかけている。