浪速風

「不落の名城」も崩れた

地震から一夜明け、被害を受けた熊本城=15日午前7時2分、熊本市中央区(本社ヘリから、村本聡撮影) 
地震から一夜明け、被害を受けた熊本城=15日午前7時2分、熊本市中央区(本社ヘリから、村本聡撮影) 

加藤清正が築いた熊本城は「不落の名城」として知られる。石垣は上部にいくに従って垂直に近くなる「武者返し」の構造で「清正(せいしょう)流」と呼ばれる。明治の西南戦争では籠城した政府軍を西郷隆盛の薩軍が4倍近い兵で包囲したが、武者返しに阻まれて攻め入ることができなかった。

▶その堅牢な石垣の一部が崩れたのだから、いかに激しい揺れだったかがわかる。空からの映像では天守閣の屋根瓦がはがれ落ち、無残な姿をさらけ出している。熊本地震は一夜明けて、被害の大きさが明らかになってきた。強い余震が続いており、被災地の人たちはさぞ不安だろう。

▶熊本県人の気質は「肥後もっこす」と表現される。純粋で正義感が強く、一度決めたらてこでも動かない。土佐の「いごっそう」や津軽の「じょっぱり」と日本三大頑固とされる。一方で、話し合いがまとまらない「肥後の議論倒れ」も有名だが、県民の心を一つにして難局に立ち向かう時だ。私たちも支援したい。