チェルノブイリ30年と福島5年(上)

朽ちた石棺、見えぬ廃炉 30キロ圏なお規制「植物に触るな」

【チェルノブイリ30年と福島5年(上)】朽ちた石棺、見えぬ廃炉 30キロ圏なお規制「植物に触るな」
【チェルノブイリ30年と福島5年(上)】朽ちた石棺、見えぬ廃炉 30キロ圏なお規制「植物に触るな」
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 【チェルノブイリ(ウクライナ北部)=天野健作】史上最悪の原発事故から今月26日に30年を迎えるチェルノブイリ原発に、ウクライナ政府の許可を得て入った。事故を起こした4号機を覆う「石棺」は老朽化が激しく、新たなシェルターの建設が進んでいる。チェルノブイリの現状から、東京電力福島第1原発の「30年後の姿」を見通せるのか。現地から報告する。

 「外に出ないで!」

 4号機から数百メートルまで近づき、撮影のため車から降りようとすると、ガイドの女性から制止された。放射線量計を見ると、毎時10マイクロシーベルトを超えている。通常の追加被曝(ひばく)線量年間1ミリシーベルト基準(毎時0・23マイクロシーベルト)からすれば50倍ほど高い。

 ふいに既視感に襲われた。定期的に訪れてきた東京電力福島第1原発でも、高線量のため東電の社員から「そこから中に入らないように」と注意されたことが頭をよぎったのだ。

 事故から間もなく30年を迎えるチェルノブイリ原発。放射性物質を封じ込めていた「石棺」は見るからに茶色のさびだらけで、どれだけ効果を維持してきただろうか。廃炉がいつ終わるのか計り知れない。

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