「私はあと10年も15年も生きられないかもしれない…皆が責任持て」 ダライ・ラマがチベット亡命政府を叱責、首相ら謝罪

 【ニューデリー=岩田智雄】インド北部ダラムサラに拠点を置くチベット亡命政府の首相選を戦った現職のロブサン・センゲ氏とペンパ・ツェリン議会議長に対し、チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世が批判を表明し、側近の神託官が選挙戦はチベット人の結束を乱したと叱責していたことが13日、分かった。

 ダライ・ラマは先月23日の演説で「仕事の遅れがあるのに重大な出来事に平然としているなら、見かけはよくても中身は薄っぺらだ。私はあと10年も15年も生きられないかもしれず、皆が責任を持たなければならない」と団結を求め、神託官が2人を叱責する動画が出回った。

 亡命政府関係者によれば、中国でのチベットの高度の自治実現や、亡命チベット人社会の医療体制の充実といった課題が解決されていないのに、2人とその支持者が、選挙戦で対立候補の人格を疑うような非難合戦を展開したことで怒りを買ったという。

 今月6日、公安相が引責辞任し、候補2人は7日の記者会見で謝罪したが、11日に訪問先から戻ったダライ・ラマをダラムサラの空港で出迎えた幹部らの中に2人の姿はなく、最高指導者はまだ納得していないもようだ。先月20日に投票された首相選の結果は27日に発表される予定。 

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