話の肖像画

下町ボブスレー推進委員会・細貝淳一(2) 結婚のため1000万円ためた不良

 〈けんかに明け暮れた日々を過ごす一方、中学校時代には生徒会長に立候補したこともある。中学生のころに出会った現在の妻にアプローチしようと、あえて目立つ行動をとった〉

 妻とは中学の時に出会って、そんなにアプローチしていないけど、1回決めるとそこに向かう性格で、出会った瞬間に結婚意識が出てくるわけ。だけど、おれが不良だから、真面目な女の子だった妻には最初、交際を断られ続けた。でも、あきらめずに告白したら中3のときに、付き合うことになった。

 とはいえ、妻の両親は「世界の誰と付き合ってもいいけど、あの子だけはダメ」と交際に反対していた。見返さなきゃいけないと思って、20歳までに1千万円ためようって決めた。定時制高校に通いながら、寝る間も惜しんでペンキ屋、大工の見習い、解体業など何十ものアルバイトをやった。どの現場も不良が多いからけんかして、すぐ辞めたりもしたけれどね。

 〈目標通り1千万円をためて、22歳の時に彼女の両親に結婚のあいさつに行った〉

 預金通帳を妻の両親に見せ、「お嬢さまと結婚しようとためました」とあいさつした。通帳を見た両親は最後、「しようがないだろう」という感じで結婚を許してくれた。そのころは既に、金属材料販売会社の正社員として働いていたが、妻の両親に30歳までにビルくらい建てるって約束したから、いつか独立して会社を起こそうと意気込んでいた。(聞き手 植木裕香子)

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