週末の富士山で遭難相次ぐ 1人が滑落死、計画書未提出の高校生救助

 先週末の9、10日、県内の富士山などで山岳遭難が相次ぎ、40代の男性1人が死亡した。下界は春本番だが、富士山や南アルプスなどは残雪がまだ多くある。富士登山の安全確保のためのガイドラインでは、万全な準備をしない登山者の夏山期間以外の登山を禁止しており、県警は注意を呼びかけている。

 10日午前11時20分ごろ、山梨側の富士山9合目付近で、登山中の男性が滑落、同行者が110番通報した。県警のヘリコプターが約2時間後、7合目付近で男性を発見し、甲府市内の病院に搬送したが、頭を強く打っており、間もなく死亡が確認された。

 富士吉田署によると、男性は東京都足立区、会社員、有馬健太郎さん(43)。有馬さんはインターネットで山岳会の登山者募集に申し込んでパーティーに参加し、山頂を目指していたとみられる。

 現場は大量の積雪が残っており、アイスバーン状態で滑りやすくなっていたという。

 9日午後7時すぎには、1人で富士山を登っていた東京都江戸川区の男子高校生(16)が7合目付近の登山道で暗くなり、身動きがとれなくなったとして、都内の家族を通じて県警に救助を求めた。

 富士吉田署によると、男子高校生は9日午後2時ごろ、吉田口登山道から1人で山頂を目指し登山を開始。暗くなった7合目付近で、家族に携帯電話で連絡をとった。

 通報を受けた県警が10日早朝から県警ヘリなどで捜索し、午前6時半ごろ発見した。高校生は富士河口湖町内の病院に運ばれたが、けがなどはなかった。男子高校生は登山経験がなく、登山計画書も提出していなかったという。

 このほか、9日午後4時ごろ、大月市笹子町の滝子山(1590メートル)の山頂西側付近でも、神奈川県横須賀市の会社員の男性(22)が単独で登山中、足がけいれんして動けなくなる山岳遭難があった。大月署によると、男性は119番通報し、約1時間半後、県防災ヘリで救助された。

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