【産経抄】「復興ビジョン案」を握りつぶした菅元首相 「脚光をこいつらが浴びるのはちょっと…」と(1/2ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

産経抄

「復興ビジョン案」を握りつぶした菅元首相 「脚光をこいつらが浴びるのはちょっと…」と

 時として、常識や良識こそが、現実をあるがままに見る妨げとなる。東日本大震災発生から約1カ月たった平成23年の今ごろ、他紙の首相官邸記者クラブキャップが、当時の菅直人政権についてこうこぼすのを聞いた。「実態をそのまま書くと『まさかそんなにひどいはずがない』と言われ、読者に信じてもらえない」。

 ▼自民党の震災時の政府の初動対応を検証するチームが7日、初会合を開いた。「官邸も東京電力もお手上げ状態になっていた」。講師として招かれた五百旗頭(いおきべ)真・熊本県立大理事長はこう振り返った。菅首相が設置した東日本大震災復興構想会議の議長を務めての実感か。

 ▼復興構想会議は23年4月14日に初会合を開き、6月25日に復興計画の提言をまとめた。ただ、この会議自体が無駄だったとの指摘がある。「提言に私たちの案を超える内容は一つもなかった」。小紙のインタビューにこう証言したのは当時、内閣官房参与だった評論家の故・松本健一氏である。

 ▼松本氏は、友人でもある仙谷由人官房副長官(当時)とともに3月23日の時点で菅首相に「復興ビジョン案」を示し、了解を得た。ところが、菅首相はその1週間後には「復興構想会議をつくるから」とビジョン案を握りつぶす。