栃木・今市女児殺害

7時間取り調べ再生、Nシステムの記録提出…捜査迷走 苦しい法廷戦術

送検のため栃木県警今市署を出る勝又拓哉被告=2014年6月、栃木県日光市(大西史朗撮影)
送検のため栃木県警今市署を出る勝又拓哉被告=2014年6月、栃木県日光市(大西史朗撮影)

 7時間超に及ぶ取り調べの録音・録画の再生、走行記録の提出-。全16回の勝又被告の公判は異例の経過をたどった。物証がほぼない中、検察側は捜査段階の自白調書を立証の柱にし、状況証拠として捜査の手の内をほぼさらけ出した。苦しい法廷戦術を選択せざるを得なかった背景には捜査の迷走があった。

 「直接証拠がない捜査で地道な調べが適正と認められた。よく有罪になった」。元捜査幹部は有罪判決を受け、心中を吐露した。

 検察側は捜査段階での自白について任意性を証明するため、取り調べの録音・録画のうち、異例といえる計7時間超を法廷で再生した。被告が殺害を認める供述調書に悩みながらサインする姿の一方で、検事が声を荒らげる場面も公にせざるを得なかった。

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