TPPに限らない。消費税再増税、原発再稼働、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設などは、いずれも民主党政権が進めた。だが、民進党は「安倍政権がやるのはダメ」なのだ。国益無視の低レベルな発想と言わざるを得ない。
ある民進党幹部は、情報開示要求を優先させ、本質的な議論が深まらない現状に「考えないといけない」と危機感を抱くが、こうした声はかき消されている。「反対のための反対」を掲げる野党に将来がないことは、自民党政権を批判して政権を獲得した民主党のその後が証明済みだ。看板を掛けかえた民進党も悪しき伝統を引き継ぎ、同じ道を歩んでいる。(酒井充)