サクラ咲カズ… 野党の参院選比例統一名簿構想 民進不参加、会合延期で頓挫

 野党の一部議員らが検討している夏の参院選の比例代表を統一名簿方式で戦う構想が頓挫している。公職選挙法上の「確認団体」を設立して比例代表に臨む方式で、団体名に「さくらの木」などが浮上していたが、予定していた8日の準備会合を延期した。最大野党の民進党が参加しないため、このまま開花しない可能性が高まっている。

 民進党は7日の執行役員会で統一名簿方式への不参加を確認した。岡田克也代表は8日の記者会見で「非常に問題が多い。選挙が終われば元の党に戻るという議論もあるが、有権者に理解されるのか」と述べた。

 統一名簿は、無所属の亀井静香元金融担当相らが共産党以外の野党に参加を呼びかけていた。各党の比例票が分散する「死に票」を少なくし、社民、生活両党などの少数政党にメリットがあるとされる。

 社民党や一部の民進党議員は統一名簿に積極的だが、3月末に結成したばかりの民進党は、別の名称で参院選を戦えば混乱するとの懸念もあり、党幹部が一蹴した形となった。都内で桜が散り始めている中、「政界のさくら」は咲くことさえできなかったようだ。

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