【ニューヨーク=黒沢潤】安倍晋三首相は、米大統領選の共和党候補指名争いで先行する不動産王、ドナルド・トランプ氏が在日米軍撤退の可能性に言及したことに関し、「予見できる将来、米国の存在が不必要となる状況は考えられない」と強調した。5日掲載された米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)とのインタビュー記事で述べた。安倍首相はまた、日米同盟の強化で「抑止力を強化でき、日本のみならず地域の平和と安定にも寄与する」と語った。
安倍首相は、中国に南シナ海への進出をやめるよう呼びかけ、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)について、「あからさまな愛国主義」に対抗する指導力を国際社会に見せつける場になると指摘した。
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)については「参加国は大きな利益を上げ、成長の機会も得られる」と改めて強調した。